私は以前から、人間の意識には、私たちがまだ十分に知らない力があるのではないかと考えていました。
古来から人は、意識や呼吸、身体、イメージなどを用いながら、心身を整えたり、悪癖を手放したり、自分自身の可能性を開いていくためのさまざまな方法を生み出してきました。
私自身も、古神道やヨーガ、修験道などの修行を実際に体験する中で、
「これは催眠と、とても近いものなのではないか」
そう感じることがありました。
意識の向け方が変わる。
身体の感覚が変わる。
ものの見え方が変わる。
そして、それによって自分自身のあり方まで変わっていく。
では、人は意識をどこまで使うことができるのだろう。
その問いが、私と催眠との出会いの始まりでした。
「これだ」と思えるものを探して
催眠についてもっと知りたいと思い、著名な催眠術師に会える機会へ参加したり、古い文献を読んだり、現代の催眠療法について書かれた本を読み漁ったりしました。
けれど、なかなか
「これだ」
と思えるものには出会えませんでした。
私が知りたかったのは、単に人を催眠状態にするためのテクニックではありません。
人間の心とは何なのか。
潜在意識とは何なのか。
催眠とは何なのか。
そして、それを人のために使うとはどういうことなのか。
そこまで含めて学びたいと思っていました。
そんな中、ある一冊の本に出会いました。
林貞年氏の『催眠術の極意』。
読み進めるうちに、私は強く惹きつけられていきました。
そこにあったのは、催眠についての深い知識と技術だけではありません。
人間の潜在意識に対する深い敬意。
そして、人そのものを尊重する姿勢でした。
「この人から学びたい。」
そう思い、私は催眠誘導研究所の門を叩きました。
この先生なら、ついていける
初めて先生とお話ししたとき、親身になって私の話を聞いてくださいました。
そして、知識や技術を惜しみなく伝えてくださる。
その姿勢に触れて、
「この先生なら、ついていける。」
そう思いました。
そこから、催眠の技術だけではなく、催眠に向き合う姿勢、人の心に向き合う姿勢を学んできました。
それは私にとって、とても大きな学びでした。
催眠は、強い技術だからこそ
催眠は、人の心や無意識に深く働きかけることができる技術です。
だからこそ、私は「できること」だけではなく、「してはいけないこと」も知る必要があると考えています。
特に退行催眠や前世療法など、過去の記憶やイメージを扱う技法は、確かな知識と技術、そして慎重な姿勢が必要です。
日本で行われている催眠療法は定型のセリフを使うとか、フランチャイズで学んだ浅い技術でクライエントを対応してしまうなど、技術や知識が十分でないまま、心を扱うことの危うさを感じることがあります。
潜在意識の力は、本当に大きなものです。
だからこそ、扱う人間には、それに見合った知識と技術、そして人への敬意が必要なのだと思っています。
私が目指している催眠療法
私が目指しているのは、
「誰にでも同じ催眠をする療法士」ではありません。
人は一人ひとり違います。
考え方も、感じ方も、身体の反応も、これまで歩んできた人生も違う。
だから、同じ悩みを抱えていたとしても、必要なアプローチは同じではありません。
その人との対話から、その人自身の言葉や反応を丁寧に見ていく。
そして、
今、その人にはどんなアプローチが必要なのか。
それを見極める。
その人に合った技術を選び、必要な変化が起こるための時間をつくる。
私は、そんな「人を見て催眠を使いこなせる技術者」になりたいと思っています。
「核」が、もう一度動き出すために
私がサロンで大切にしている「核」という言葉があります。
それは、誰かから与えられるものではありません。
その人が生まれ持った創造性。
感じる力。
想像する力。
自分の人生を選ぶ力。
そして、その人にしかないものを生み出していく力。
人生の中で身につけた思い込みや恐れ、さまざまな経験によって、その創造性が自由に動けなくなることがあります。
私は催眠によって、新しい自分を作りたいわけではありません。
その人の中にすでにあるものを大切にしながら、
その動きを妨げているものの変容を促す。
そして、その人自身の「核」が、もう一度自由に動き出す。
そのための催眠療法を、目指しています。
出会えたことへの感謝
催眠技術だけではなく、
人の心をどう見るのか。
潜在意識をどう扱うのか。
そして、人に技術を使う者としてどうあるべきなのか。
それを教えてくださった先生に出会えたことを、私は心から感謝しています。
これからも学び続けたい。
もっと深く、人間の心を知りたい。
もっと確かな技術を身につけたい。
そして、その技術を必要としている人に届けたい。
あなたが、あなた自身の人生を創造していくために
私は、催眠療法を「誰かに人生を変えてもらうためのもの」だとは考えていません。
最後に自分の人生を創っていくのは、いつだってその人自身です。
私は、その人の中にあるものを一緒に見つめ、そこへ向かうための力を引き出すお手伝いをしたい。
「本当はどうしたいのか」
「私は何を感じているのか」
「これから、どんな人生を創っていきたいのか」
その答えを、自分自身の中から見つけていく。
そして、
心から幸せだと思える人生を、自分の力で創っていく。
そのための力になりたい。
それが、私が催眠療法を続けていく理由です。
あなたの中にしかない「核」。
それがもう一度自由に動き始めるとき、
あなた自身の人生の創造も、また始まっていく。
私は、その瞬間に寄り添える催眠療法士でありたいと思っています。





